バイク保険

バイク事故の判例からみる事故時の損害賠償額はどのくらい?

今年の夏はどこに行こうかなぁ!

計画を立ててまっぷるを購入して、美しい道を…
そんな感じで皆さん、楽しいツーリングに心躍らせているかと思います。

しかし!バイクに乗る前に一度は意識しておきたいこと、それは、
「バイクは一度事故を起こすと重大な損傷が発生する」ということです。

俺は大丈夫。

多くのライダーは「自分は大丈夫」だと思ってバイクに乗っていますが、
バイク事故は「無理な追い越し」や「スピード超過」だけでなく、
他の自動車からの巻き込まれ事故に対してもとても脆弱な乗り物です。

だからこそ、ライダーとしてはとても注意して、一つ一つの動作を確認しながら、
運転することがとっても大切になります。

令和元年度バイク事故と死亡事故の発生件数

それでは、近年バイク事故が増えているのかと言うと重大事故の件数は減っています。
全国で死亡事故につながった交通事故の発生総数自体、年々減少傾向にあります。

警視庁 令和元年における交通死亡事故の発生状況等についてhttps://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/jiko/R1shibou_bunseki.pdf

 

死亡事故は減っているものの、都内における二輪車乗車中の死亡事故の割合は、
高いことが知られています。

都内は郊外のようなオートバイのスピード超過や追い越しでの転倒による死亡より、
すり抜けや巻き込まれ後の転倒で自動車にはねられることにより、
死亡につながるケースが多い
のではないかと考えられます。

逆に自動車はスピードが出てない都内では死亡事故につながる割合が、
全国平均と比べると10.5%と著しく低いのが都市型の交通事故の特徴です。

警視庁 二輪車の交通死亡事故統計(令和元年中)

 

自分はバイク保険にしっかり入っているから準備OK!

素晴らしいライダーですね!確かに保険を備えるに越したことは無いですが、
バイク保険に入っているからと言って死亡してしまったら二度と乗れません。

軽度のケガや示談での解決は公開されている判例の裏に沢山あるわけです。

よく、交通事故は「どちらが悪い」という話になりがちですが、
交通事故でぶつかってきたほうが悪いのはそのとおりではあるものの、
議論している時間が大変もったいないのもまた事実です。

仕事やレジャーを休んで実況見分や保険会社への連絡、
代車の引取など無駄な時間も費やさなくてはなりません。
精神的にも疲れますし、ケガした場合は怪我させた場合はより疲労が残ります。

やはり、気持ちよくツーリングをするためにも万全の整備、保険を準備して、
その上で事故に巻き込まれるかもしれない、事故を起こすかもしれないという気持ちは、
心のどこかに置いておくに越したことは無いですよね。

交差点で右折するパトカーと直進するバイクが衝突した事例

  • 直進車優先であっても判例では不注意による過失がが認められる
  • 過失割合 直進単車15%、右折四輪車85%
  • バイクの搭乗者の被害、外傷性クモ膜下出血,尿道損傷,上顎骨骨折,下口唇裂創、外傷性硬膜下水腫 高次脳機能障害 右同名半盲等
  • 損害賠償額 5768万0393円

本件は,原告が運転する普通自動二輪車と,大阪府警警察官A(以下「A警察官」という )が運転する普通乗用自動車が衝突したため,原告が傷害を負い,原告に損害が生じた。
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/255/080255_hanrei.pdf

この判例では、信号機により交通整理の行われている交差点である本件交差点で、
バイク側の対面信号機は青色であり、直進しようとしていたところ、
交差点の対向車線を右折しようとして本件交差点に進入したパトカーと衝突した事故です。

バイクの搭乗者は外傷性クモ膜下出血,尿道損傷,上顎骨骨折,下口唇裂創、
外傷性硬膜下水腫 高次脳機能障害 右同名半盲等の傷害を負ったとしています。

これだけの後遺症が残るとほとんど働けなくなってしまうね。

そのとおりです。原告側(ライダー)は100%就業不能となったと主張しており、
判決では79%就業できなくなったと認定しています。
その結果、5768万0393円の損害賠償を認める内容となっています。

直進車と右折車の接触事故は教習所等でも注意される事故状況の一つですが、
信号機により交通整理の行われている交差点で直進単車と右折四輪車が、
ともに青信号で交差点に進入して衝突した事故の過失割合は判例が基準となります。

全訂4版別冊判例タイムズ16号【126】によると、
直進単車15%:右折四輪車85%というのが実際の裁判で採用されるケースが多いです。

つまり、どれだけ右折してきた自動車が悪いと思っていても、
裁判になると直進する二輪車についても15%の割合で過失が認定される
ことになります。
この割合は損害賠償総額から減額される割合にもなります。

バイクは車だが最弱なので事故には気をつけましょう!

バイク事故の統計データ見ると、死亡事故につながることが多いよね。

先程の判例でもあるようにバイクと自動車の接触事故は、
停車中でもない限りバイク側の過失も認定されます。

自分は交通法規を守っていても動いている以上、周囲を見て危険回避が必要ですよね。
常用車とバイク、大型車とバイク、どう考えても吹き飛ばされるのはライダーです。

それでいて、自分の過失もあると判定されるというのは理不尽なようですが、
公道を走る以上危険を犯しているということは念頭に置いておく必要があるのでしょうね。